Assi塾

その11 まねして、盗む!?

めでたく就職が決まって、研修に入る訳ですが、そのスタジオそれぞれに長い間培ってきた「やり方」があります。
さらに、先輩アシスタントそれぞれの「やり方」もあります。
そのスタジオの育成方針にもよりますが、基本的な知識は、それぞれが勉強するとして、実際の作業は、先輩アシスタントのやり方を見て、まずは「まねする」という事から始まります。
先輩アシスタントについてスタジオに入って、少しずつ手伝いながら、技術的な事、接客の事、作業の流れ、トラブルの対処法など、ありとあらゆる事を学んでいきます。
そして、だんだんと先輩の「技を盗む」わけです。

先輩アシスタントが何人かいる場合、それぞれの「やり方」があり、同じ事をするのにも何通りかのやり方があって、新人としては迷ってしまう事があります。
どのやり方が正しくて、どのやり方が間違っているか、などという事はありません。
そこで、新人アシスタントがしなければならない事は、いろいろな先輩のやり方を見て、きちんと習得して、その中から(または新しく)自分流の「やり方」を築いていくという事です。
「どんな先輩に教わるか」というのは運命的なものかもしれませんが、「どういうふうに教わるか」は自分で決められると思います。

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その12 カユイところに手が届く

「良く気が利く」とか「何も言わなくても」というのは、アシスタントに限らず、一緒に作業をする人として、とてもやりやすい条件の一つだと思います。
エンジニアも決して完璧ではなく、まして夜遅くまで作業が続いたりすると、ちょっとしたミスをしたりします。
そんな時に、何事も無かったかのようにさりげなくサポートしてくれていたり、さりげなく言ってくれたりしてくれると、とても助かります。
また、いちいち言葉にしなくてもやってくれていたり、理解してもらえるのは、精神的にも余裕ができますし、作業が楽に円滑に進む事にも繋がります。

その為には、作業の流れをしっかりと把握していなければならないし、その場にいる人が、何をやろうとしているのか、何をして欲しいのかが、何となくわかっていないといけません。

ただ、先回りして(気を利かして)やる事が、イヤミ(やられる側が不快になる)になってはいけません。
不思議なもので、同じ事をやってもらうにも、Aさんがやってくれる場合は有り難く、Bさんがやってくれる場合はムカツクという事があります。
日頃の付き合い方など人間関係や、仕事ができるかどうかなど技術的に信頼できるかどうかや、その人の性格などに因るのかもしれません。
いいアシスタントになるには、さりげなくサポート出来る術(すべ)を身に付ける事が必要です。

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その13 近くにいても邪魔にならない

スタジオの中というのは、ある程度の広さはあるとはいえ、とても閉鎖的な空間で、プログラムによっては、一日のほとんどをその中で、限られた人たちと過ごす訳です。
エンジニアにとっては、アシスタントが、一番近くにいていろいろサポートしてくれたり、話をしたりする事が多かったりするので、近くにいても邪魔にならないという存在でなければなりません。

先輩のエンジニアがこんな例えをしていました。
ちょっと高級なレストランなどで食事をする時、サービスをしてくれるウェイターがいる訳ですが、食事をしている時、視線を感じてしまったり、存在が気になると、自由に楽しく食事ができません。
一流のウェイターは、近くにいても視線や存在を感じさせないのに、絶妙のタイミングで、食事が終わると食器を下げてくれたり、飲み物が無くなると注いでくれたりしてくれる訳です。
不必要な時は存在や視線は気にならないのに、必要な時はきちんとサポートしてくれるというのは、なかなかできるものではありません。

その12の「カユイところに手が届く」にも通じるものがありますが、基本的には、「人間性」と「気の使い方」という事だと思います。
良く知っている人にはもちろん、初対面の人に対しても「邪魔にならない存在」にならなければいけないのは、なかなか難しい事ですが、これができれば、良いアシスタントになれると思います。